トマトジュースは、豊富な栄養素を含む健康飲料として人気があります。
とくに、リコピンやビタミンCなどの抗酸化物質が豊富で、さまざまな健康効果が期待できます。
本記事では、トマトジュースが血糖値に与える好影響、その効果的な飲み方、選び方、注意点について詳しく解説していきます。

トマトジュースの成分と健康への効果
トマトジュースは、その豊富な栄養素と健康効果で知られる飲料です。
とくに、リコピンの高い含有量が注目されています。さらに、ビタミンC、ビタミンA、カリウム、食物繊維などの重要な栄養素を含んでいます。
リコピンの多面的な健康効果
リコピンはトマトに赤い色を与えるカロテノイドであり、強力な抗酸化作用を持っています。

とくに、「前立腺がんや乳がんのリスクを低減する効果がある」といわれ、LDLコレステロールの酸化を防ぎ動脈硬化を予防することで、心臓病のリスクを低下させる可能性があります。
また、リコピンが持つ抗酸化作用により、紫外線によるダメージから肌を保護し、若々しさを保つのに役立ちます。
糖尿病リスクの管理におけるリコピンの役割
リコピンは、血糖値管理においても有用な成分です。
研究によると、リコピンはインスリン感受性を改善し、糖尿病のリスクを低減する可能性があることが示されています。
また、リコピンの抗酸化作用は、糖尿病患者における酸化ストレスを軽減し、合併症のリスクを低減する効果も期待されています。
参照:名古屋文理大学紀要│2型糖尿病患者の健康管理・血糖値の改善効果に果たすリコピンの役割
トマトジュースは飲むだけで、リコピンを手軽に摂取することができるため、健康的な飲料として日常的に取り入れることが推奨されています。
ただし、加工されたトマトジュースには砂糖や塩分が添加されている場合があるため、選択する際には成分表を確認しましょう。
血糖値管理は、生活習慣病予防につながります。下記の記事では、トマトの健康効果で生活習慣病のリスクを低減する方法についてお伝えしています。
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その他の栄養素と健康効果
リコピン以外の栄養素には、ビタミンC、A、カリウム、食物繊維が含まれています。
ビタミンC、A、カリウム、食物繊維に期待できる健康効果は、以下になります。
- ビタミンC:抗酸化作用があり、免疫システムの強化や皮膚の健康維持に役立つ
- ビタミンA:目の健康をサポートし、視力維持や感染症からの保護に役立つ重要なビタミン
- カリウム:血圧の調整や心臓の健康をサポートし、体内のナトリウムとバランスを取る
- 食物繊維:消化を助け、便秘の予防や血糖値の安定に役立つ
ビタミンC・ビタミンA
ビタミンCは免疫システムの強化や皮膚の健康維持に貢献し、フリーラジカル(※)を中和して細胞の損傷を防ぎます。
(※)フリーラジカルとは、生体内で発生する不安定な化学物質のことで、細胞やDNAにダメージを与えることがあります。
ビタミンAは目の健康を支え、免疫機能の維持や皮膚の保護にも重要です。
カリウム・食物繊維
カリウムは血圧の調節や心臓の健康をサポートし、食物繊維は消化を助け、便秘の予防やコレステロール値の低下に役立ちます。
血糖値の急激な上昇を防ぎ、糖尿病の予防にも役立ちます。
トマトジュースの日常での役割
トマトジュースは、リコピンをはじめとするビタミンC、ビタミンA、カリウム、食物繊維などの栄養素を手軽に摂取できる方法として優れています。
リコピンを含むトマトジュースは、日常的に取り入れることで健康の維持と病気予防に役立つ健康飲料です。
トマトジュースはその多くの栄養素により、多方面から私たちの健康をサポートします。

添加物に注意しながら、トマトジュースを毎日の食事や間食に取り入れることで、自然な方法で体の調子を整え、病気のリスクへの低減が期待できます。
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トマトジュースの糖質について
トマトジュースは、鮮やかな赤色とさわやかな味わいで、多くの人に愛されている飲料です。
一方で、トマトジュースに含まれている糖質についても注目を寄せています。
トマトジュースの糖質含有量
トマトジュースに含まれる糖質量(単糖類)は、文部科学省の調べによると100gあたり2.9gとされており、フルーツジュースに比べると比較的低い数値です。
以下では、トマトジュースとフルーツジュースの比較、糖質の種類と影響について説明します。
トマトジュースとフルーツジュースの比較
フルーツジュースの糖質量は、使用されている果物の種類や製品によって異なりますが、一般的な目安として以下のような数値があります。
トマトジュースと比較すると、約5倍以上多く糖質が含まれていることがわかります。
- トマトジュース:2.9g
- リンゴジュース:10.8g
- ブドウジュース:13.9g
(※100gあたり)
※数値はあくまで目安であり、実際の糖質量は製品によって異なります。
フルーツジュースには天然の果糖が含まれているため、糖質量が比較的高くなりがちです。
血糖値管理や糖質制限を意識している場合は、フルーツジュースよりもトマトジュースを選ぶのが好ましいでしょう。

糖質の種類と影響
トマトジュースに含まれる糖質は、果糖とグルコースを含むことがあります。
果糖とグルコースの含有量は製品によって異なります。グルコースは血糖値に直接影響を与える単糖類であるため、過剰な摂取は避けましょう。
ただし、トマトジュースに含まれる糖質の量は一般的には少なく、また食物繊維も含まれているため、適量であれば血糖値への影響は限定的です。

トマトジュースの血糖値への効果
トマトジュースは糖質が比較的低く、血糖値への影響を考慮した飲み方をすることで、健康的な飲料として楽しめます。
トマトジュースが血糖値に与える肯定的な影響
トマトジュースの適量摂取は、血糖値のコントロールに役立つと考えられています。
トマトジュースに含まれるリコピンや食物繊維が、血糖値を調整するインスリンの働きをサポートし、血糖値の安定に役立つためです。
また、トマトジュースの低カロリー・低糖質な特性も、カロリーコントロールや血糖値の急上昇を防止する観点において、肯定的な影響を与えます。
トマトジュースの適切な摂取量とタイミング
血糖値への良い影響を得るためには、トマトジュースの摂取量とタイミングが重要です。
一般的には、200ml程度1日に2回を目安に摂取することが推奨されています。
1日に2回、各200mLのトマトジュースを中年女性が8週間摂取した結果、安静時エネルギー消費量が増加し、高トリグリセライド血症(血中のトリグリセライド「一種の脂肪」のレベルが通常よりも高い状態)が改善された研究結果が出ています。
高トリグリセライド血症は、食生活の乱れ、運動不足、肥満、または特定の健康問題によって引き起こされることが多いとされています。適切な食事、定期的な運動、必要に応じて薬物治療により、トリグリセライドのレベルを管理できます。
参照元:トマトジュースの摂取は安静時エネルギー消費を増加させ、中年女性の高トリグリセリド血症を改善する:非盲検単群研究
また、飲むタイミングについては、カゴメ株式会社の調査によると朝食や食事の30分前にトマトジュースなどの野菜ジュースを飲むことで、「食後の血糖値の上昇を抑える効果が期待できる」とされています。
出典元:KAGOME
しかし、トマトジュースは食後の摂取にも「消化促進や栄養吸収」といった効果が期待できるため、目的によって飲むタイミングを考慮するとよいでしょう。
食前に飲む場合
●食欲抑制
トマトジュースに含まれる食物繊維が胃に溜まり、食欲を抑える効果が期待できます。
これにより、食事量をコントロールしやすくなり、ダイエットに役立つ場合があります。
●血糖値の上昇抑制
食事前にトマトジュースを飲むことで、食事による血糖値の急激な上昇を緩和する効果が期待できます。
食事中や食後に飲む場合
●消化促進
トマトジュースに含まれる酸が胃の働きを活発にし、食事の消化を助ける効果が期待できます。
●栄養吸収
食事と一緒にトマトジュースを飲むことで、リコピンや他の栄養素の吸収を助けたり、食事からの栄養素の吸収を促進します。また、食事に含まれる脂質は、リコピンの吸収を助けます。
上述したように、トマトジュースを飲むタイミングは、個人の体調や目的によって異なるため、自分に合ったタイミングを見つけましょう。

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トマトジュースを使った血糖値管理レシピ
本章で紹介するレシピは、トマトジュースを使って簡単に作れる血糖値管理に適した料理です。
玄米や低脂肪の食材を使用することで、健康的でバランスの良い食事になります。
お好みで他の野菜やハーブを加えてアレンジしても美味しく召し上がれます。
トマトチーズリゾット
材料(1人分)
- 玄米:1カップ
- トマトジュース:2カップ
- オリーブオイル:大さじ1
- 玉ねぎ:1/2個(みじん切り)
- にんにく:1片(みじん切り)
- 低脂肪チーズ:50g(すりおろし)
- 塩・こしょう:適量
- バジル:適量(刻んだもの)
手順
- 玄米を洗って水気を切る
- 鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎとにんにくを炒める
- 玄米を加えてさらに炒め、トマトジュースを注ぐ
- 中火で炒めながら、玄米が柔らかくなるまで煮込む
- 火を止めてすりおろしたチーズを加え、塩・こしょうで味を調える
- 器に盛り付け、刻んだバジルを散らして完成
簡単トマトクリームスープ
材料(1人分)
- トマトジュース:2カップ
- 玉ねぎ:1/2個(みじん切り)
- オリーブオイル:大さじ1
- 低脂肪クリーム:1/2カップ
- 塩・こしょう:適量
- バジル:適量(刻んだもの)
手順
- 鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎを炒める
- 玉ねぎが透明になったら、トマトジュースを加える
- 中火で5分程煮込み、低脂肪クリームを加えてさらに煮込む
- 塩・こしょうで味を調える
- 器に注ぎ、刻んだバジルを散らして完成
ミニトマトを使ったそのほかのレシピは、下記のバナーリンク先で紹介しています。ぜひ、あわせてご覧ください。
トマトジュースの選び方と注意点
トマトジュースは健康的な飲料として人気がありますが、血糖値管理を意識している場合、選び方には複数のポイントがあります。

健康的な飲料選びの一環として、以下で紹介するポイントに注意して、自分に合ったトマトジュースを見つけましょう。
糖質制限に適したトマトジュースの選び方
糖質制限に適したトマトジュースの選び方には、主に次の3つがあります。
無添加・無塩のトマトジュースを選ぶ
無添加・無塩のトマトジュースを選ぶ理由は、添加物や塩分を避けることで、トマト本来の風味と栄養をそのまま楽しめるためです。
添加物がないため、人工甘味料や保存料による体への負担を軽減します。
また、無塩であることにより日常のナトリウム摂取量を抑え、高血圧や心血管疾患のリスクを減らす効果が期待できます。
100%トマトジュースを選ぶ
100%トマトジュースは、添加物が含まれていないため糖質量が低く健康的です。
果糖や糖類が添加されていない純粋なトマトジュースを選ぶことで、トマトの自然な甘さと豊富な栄養を直接摂取できます。
とくに、糖質を制限している人や、健康を意識する人にとって理想的です。
オーガニック製品を選ぶ
オーガニックトマトジュースは、農薬や化学肥料を使用せず栽培されたトマトからつくられています。
そのため、添加物が少なく、体に負担をかける成分が含まれていないといえます。
オーガニック製品は環境への影響も考慮されているため、環境意識が高い消費者にも推奨されます。
オーガニックは、体への優しさだけでなく、地球や環境にも優しい製品です。
血糖値への影響を考慮したトマトジュースの選び方
血糖値への影響を考慮したトマトジュースは、以下で紹介する3つの選び方があります。
栄養表示を確認する
製品のラベルに記載されている栄養成分表を確認し、糖質量をチェックしましょう。
糖質量が低い製品を選ぶことが血糖値管理には重要です。
食物繊維が豊富なものを選ぶ
食物繊維が豊富なトマトジュースを選ぶことは、血糖値の急激な上昇を抑えるために効果的です。
食物繊維は、食べた物の消化を遅らせるため、血糖値の安定に役立ちます。
さらに、食物繊維は腸内環境を改善し、消化促進にも役立ち、健康的な生活には欠かせない成分です。
トマトジュースを選ぶときは、食物繊維の含有量をチェックし、日々の食事に取り入れることで、全体的な健康促進をめざしましょう。
加熱処理を最低限に留めているものを選ぶ
加熱処理を最小限に抑えたトマトジュースは、トマト本来の栄養素と風味を保持しています。
過度の加熱はビタミンやミネラルを減少させるため、軽く加熱することで栄養の大部分を保つことができます。
また、加熱し過ぎない適度な加熱は、風味を保持したまま必要な殺菌効果が行えるため、健康面での利益も最大化します。
トマトジュースを選ぶときは、加熱方法にも注目してみましょう。
最低限の加熱で最大限の風味を引き出すトマトジュース
青果圃の「トマトジュースあまこぼれ」は、高い栄養価と優れた味わいを保持するため、最低限の加熱処理を施しています。
独自の方法により、リコピンの吸収率を高めるとともに、トマト本来の甘みや旨みが損なわれることなく、お客さまの元へ届けられます。
さらに、青果圃が丹精込めて育てた「あまこぼれミニトマト」を使用し、余計な加工や添加物を一切加えずに製造しています。
青果圃のトマトジュースは、通常のトマトジュースとは一線を画す、フルーツジュースのような豊かな風味とさらっとした喉越しを実現しています。
健康志向の高い方や、年齢の小さなお子さまがいるご家庭でも安心してお楽しみいただけます。
また、その贅沢な味わいは、大切な人への贈り物としても最適です。
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「トマトジュースに期待できる血糖値の効果」についてよくある質問と回答
「トマトジュース に期待できる血糖値の効果」についてよくある質問と回答をまとめました。
質問1.トマトジュースは血糖値にどのような効果がありますか?
回答:トマトジュースに含まれるリコピンや食物繊維は、血糖値の安定に役立つとされています。
リコピンはインスリン感受性を改善する効果があるとされ、食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにする働きがあります。
質問2.トマトジュースを飲むと血糖値が上がりますか?
回答:トマトジュースは比較的糖質が低いため、適量を飲む分には血糖値が急激に上がることは少ないとされています。
ただし、加工されたトマトジュースには糖分が追加されている場合もあるので、購入時には栄養成分表を確認しましょう。
質問3.トマトジュースの飲み過ぎは血糖値に悪影響を与えますか?
回答:トマトジュースを過剰に摂取すると、糖質の摂取量が増えるため、血糖値に悪影響を与える可能性があります。
一般的には、200ml程度を1日に2回を目安に飲むことが推奨されています。
質問4.糖尿病患者はトマトジュースを飲んでも大丈夫ですか?
回答:糖尿病患者でも、トマトジュースは血糖値管理に役立つ場合がありますが、個人の血糖コントロール状況によっては影響が異なります。
医師や栄養士と相談の上で適切な量を決めるようにしましょう。
質問5.トマトジュースで血糖値を下げるためにはどのように飲むとよいですか?
回答:血糖値を下げるためには、無糖・無塩の100%トマトジュースを選び、食事の前や空腹時に適量を飲むと効果的であるといわれています。
ただし、目的によって飲むタイミングを考慮するとよいでしょう。食物繊維が豊富なトマトジュースを選ぶと、さらに血糖値の安定に役立ちます。
質問6.トマトジュースのどの成分が血糖値に、良い影響を与えるのですか?
回答:トマトジュースのリコピンや食物繊維が、血糖値に良い影響を与える主な成分です。
リコピンはインスリン感受性を改善する効果があり、食物繊維は血糖値の急激な上昇を防ぐ役割を果たします。
さいごに:トマトジュースの成分は血糖値管理に役立つ
トマトジュースは、リコピンや食物繊維などの成分が血糖値管理に役立つといわれています。
しかし、摂取量やタイミングに注意し、適量を守ることが大切です。また、血糖値と生活習慣病の関係性は密接です。
血糖値管理をめざす人は、トマトジュースをバランスの良い食生活の一部として取り入れ、健康的な生活を心がけましょう。